2026年8月1日から、また食品の値上げが始まります。帝国データバンクが今日(7月31日)発表した確定値で、8月の値上げは2,311品目・前年同月比で約8割増。1回あたりの平均値上げ率は15%です。
実はこの数字、少し前まで「849品目」と報じられていました。集計が進むにつれて判明分が膨らみ、フタを開けたら予想の2.7倍。7月(最終2,664品目)に続いて2か月連続の2千品目超えです。
この記事では、8月に何が上がるのかと、「8月1日までに買っておく価値があるもの」の見分け方をまとめます。
━━━━
8月の値上げの中身
カテゴリ別の内訳はこうなっています。
| カテゴリ | 品目数 | 主な中身 |
|---|---|---|
| 加工食品 | 1,419品目(前年同月の約7倍) | ハム・ソーセージ・カップ麺・缶詰・冷凍食品 |
| 調味料 | 589品目 | だし製品・パスタソース・スープ類 |
| 原材料 | 276品目 | 小麦粉・砂糖・ゴマ製品 |
とくに加工食品は前年同月の約7倍という異常な増え方です。事前に判明していた分から、実際の商品名で見ると身近さが分かります。
| 商品 | 値上げ幅 |
|---|---|
| はごろもフーズ「シーチキンLフレーク」 | 6.7〜25% |
| 極洋「ライトツナ まぐろ油漬フレーク」 | 5〜20% |
| ニチレイフーズ「本格炒め炒飯」 | 5〜20% |
| 日清製粉ウェルナ「マ・マー ミートソース」 | 2〜24% |
| ネスレ日本「ネスカフェ ゴールドブレンド」 | 14% |
| 大王製紙「エリエール トイレットティッシュー」 | 15%以上 |
| 小林製薬「桐灰はる」(カイロ) | 8〜15% |
値上げの理由は7月までと同じ構図です。要因の内訳は原材料高が90.9%で圧倒的、そこに物流費(65.8%)・包装資材(64.0%)が重なります。今回目立つのは「中東情勢」を要因に挙げた値上げが27.8%あること。原油高が輸送・包装コストを押し上げる「中東発」の値上げが本格的に混ざり始めました。
━━━━
「予想849品目」が「確定2,311品目」に膨らんだ意味
数字の上振れそのものに、いま起きていることの本質があります。
- 値上げの計画は直前まで積み上がる。1か月前の「判明分」は当てにならないほど、各社の値上げ判断が短いスパンで続いている
- 2026年の値上げは1〜11月の見通しですでに1万8,347品目。このペースだと通年で2万品目台に乗り、過去最多だった2025年(2万609品目)を上回る可能性があります
- そしてピークはこれから。9月は4千品目を超えて2026年の単月最多になる見通しで、10月も3千品目超えが予想されています
つまり8月の2,311品目は「値上げの波のピーク」ではなく、秋の本番前の助走です。毎月の品目数に一喜一憂するより、「上がる前提で、上がりにくい買い方に変える」方が現実的です。この構造の背景(なぜ値上げが続くのか)は別記事で詳しく解説しています。
━━━━
8月1日までに買う価値があるものの見分け方
「値上げ前にまとめ買い」はよく聞きますが、全部を買い込むと収納も家計もいっぱいになるだけです。判断基準はシンプルにこの2つで足ります。
- 保存が効くか(賞味期限が半年以上あるか)
- 必ず使うか(消費ペースが読めている定番か)
この基準で8月分を仕分けると、8月は「買い置きが効くもの」と「効かないもの」がはっきり分かれる月です。
- ✅ 買い置きする価値あり:ツナ缶・缶詰類(賞味期限3年・最大25%上げ)、カップ麺、だし製品・パスタソース、小麦粉・砂糖、トイレットペーパー(腐らない・15%上げ)、インスタントコーヒー(未開封1年以上)
- ✅ 意外な狙い目:カイロ(桐灰はる8〜15%上げ)。冬用品なので夏に買う人はほぼいませんが、今年の冬に必ず使う人にとっては確実に得です
- ⚠️ ほどほどに:冷凍食品(冷凍庫の容量が上限。入る分だけ)
- ❌ 慌てなくていい:ハム・ソーセージ(冷蔵で日持ちしないので買いだめ不可。上げ幅は大きいですが、これは「買い方」でなく「使う量」で調整するしかありません)。飲料など単価が低く値上げ幅も小さいものも、持ち帰りの手間に見合いません
買い置きの優先順位の考え方は6月の値上げ記事で書いた「単価×値上げ幅×消費確実性」の順で並べるやり方がそのまま使えます。
━━━━
政策側も動いています(8月上旬が節目)
値上げが続く一方で、政治の側では食料品の消費税を8%から1%に下げる案が議論されていて、8月上旬までに方針が決定される予定です(政府の骨太方針に明記)。実現すれば食料品の負担はそれなりに変わりますが、7月末時点では与野党の意見が割れたままで、決まっていません。
「決まったこと」と「まだ決まっていないこと」の整理は、先日公開したこちらの記事をどうぞ。
━━━━
今夜やることは1つだけ
家の棚を見て、「ツナ缶・カップ麺・だし・トイレットペーパー」の残量だけ確認する。 切れかけているものがあれば、それだけ明日までに1〜2個多めに買う。全部買い込む必要はありません。
続報の節目:
- 8月上旬:食料品の消費税引き下げの方針決定(決まればこのブログで家計への実額を試算します)
- 8月末:帝国データバンクの9月値上げ調査。9月は4千品目超で2026年の単月最多になる見通しなので、秋の本番に向けた「買い置きリスト」を改めて出します
本記事の品目数・値上げ幅は帝国データバンク「食品主要195社」価格改定動向調査(2026年7月31日発表・2026年8月)に基づいています。