自分で書いた小説を読み返すとき、内容や展開には気が回っても、文章そのもののクセはなかなか自分では見えません。
- 「〜た。」「〜だった。」と同じ語尾が何文も続いている
- 「ふと」「思わず」みたいな言葉を、1話の中で何度も使っている
- 「わかる」と「分かる」が混ざっている
- 気づかないうちに「見れる」「食べれる」とら抜きで書いている
どれも、指摘されれば直せます。けれど自分の原稿だと、文字を追っているうちに脳が慣れてしまって、素通りしてしまう。私自身、連載小説を書いていて何度もこれをやりました。
そこで、原稿を貼るだけで文体のクセを点検してくれるツールを自作しました。名前は「文章ドック」です。
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文章ドックとは
ブラウザで開いて原稿を貼ると、文体のクセを13種類の観点で並べて見せてくれる点検ツールです。直すのはあくまで書き手で、ツールは「ここ、こうなってますよ」と静かに教えてくれるだけ。赤入れや書き換えはしません。健康診断みたいに、状態を可視化するだけのツールです。
いちばんの特徴は、原稿が外に出ないことです。
- インストール不要:
index.htmlをダブルクリックでブラウザが開くだけ - 完全ローカル動作:外部サーバーへ送る通信コードを一切持っていません。フォントの外部読み込みすらありません
- 機内モードでも動く:ネット接続を切った状態でも普通に使えます
未発表の原稿を、得体のしれないサイトにコピペするのは怖い。その不安をなくしたくて、最初から「外に通信しない」を設計の柱にしました。
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何を点検できるか
原稿を貼って「点検する」を押すと、結果が一覧で出ます。
無料版(Free)で見られること
- 分量(文字数・原稿用紙換算・文の数・段落数・一文の平均文字数)
- 読点(、)のリズム(地の文だけで算出)
- 文字種のバランス・漢字率
- 一文の長さ(平均・最長)
「今回の話、漢字が多すぎて重くないか」「一文が長くて読みにくくないか」を数字で確認できます。まずは無料版で十分に使えます。
Pro版で増えること
- 一文の長さの分布グラフ+長い文ワースト5
- 台詞と地の文の比率
- 文末のクセ(同じ語尾の連続を桜色でハイライト)
- 使いすぎ語ランキング
- 表記ゆれ(「わかる/分かる」など、活用形も検出)
- ら抜き言葉の候補(「見れる→見られる」など)
- 一文内の助詞の多用(「の」が3つ以上、など)
- 近接重複(同じ段落で同じ語が3回以上)
- 三点リーダ・ダッシュの作法(「……」「――」の崩れ)
- 点検結果の印刷/PDF保存
文末の語尾が連続している箇所は、画面上で桜色に塗られるので、ひと目で「あ、ここ4連続だ」と分かります。私が文章ドックを使っていて、いちばん「気づけてよかった」と思うのがこの機能です。
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使い方は3ステップ
index.htmlをダブルクリックして、お使いのブラウザで開く- 原稿を貼り付ける/ファイルを画面にドラッグする/「ファイル読込」で選ぶ
- 「点検する」を押すと、結果が右側(スマホでは下)に並ぶ
入力は コピペ・ドラッグ&ドロップ・ファイル読込の3通り。.txt と .md のほか、Word(.docx)もそのまま読み込めます。連載の複数ファイルをまとめて選べば、ファイル名順(話順)に結合して一気に点検できます。
一度入れた原稿は、このブラウザの中だけで一時保存されて、次に開いたときに復元されます。ここでも原稿は外には出ません。
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正直に書いておく注意点
便利なツールにしたつもりですが、機械判定なので限界もあります。買う前に知っておいてほしい点を正直に書いておきます。
- 「ら抜き言葉の候補」は誤検出があります。正しい言い回しを拾ってしまうことがあるので、最後は文脈でご判断ください
- 「使いすぎ語」「近接重複」は固有名詞を区別できません。キャラクター名が上位に来ることがあります。その場合は読み飛ばしてください
- 数値はあくまで一般的な目安です。あなたの文体を縛るためのものではありません
「直す」のはいつも書き手の仕事で、ツールはきっかけを出すだけ。そのスタンスで作っています。
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こんな人に向いています
- なろう・カクヨム・アルファポリスなどに小説を投稿していて、投稿前に一度ざっと見直したい人
- 同じ語尾や口グセが多いと言われたことがある/自分でも気になっている人
- 未発表の原稿をオンラインの校正サービスに貼るのは不安な人
- インストールやアカウント登録なしで、すぐ使えるものが欲しい人
新しめのブラウザ(Chrome / Edge / Safari 16.4以降 / Firefox 113以降)で動きます。48万字の長編を貼っても止まらないことは確認済みです。
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ダウンロード(無料版あり)
文章ドックは BOOTH で配布しています。無料版(Free)と全機能版(Pro・1,480円)があり、まずは無料版で使い心地を試せます。
🛠 BOOTHで入手する:文章ドック|小説の推敲・文体チェック(完全ローカル / Word対応)
ツールを作った背景や、文末の連続を点検する画面の様子は note にも書きました。
📝 noteで読む:自分の小説の「無自覚なクセ」を点検したら、推敲がラクになった話
自分の原稿の「無自覚なクセ」を、機内モードのまま静かに点検する。そんな推敲のお供にどうぞ。
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