小説家になろうには、作者向けのアクセス解析ツール「KASASAGI(カササギ)」が用意されています。無料で使えて情報量も多いのですが、初めて開くとグラフがたくさん並んでいるだけで、どこを見て何をすればいいのか分からないというのが正直なところだと思います。
この記事では、なろうで連載している私の実際の画面を使って、KASASAGIの見方を整理します。先に全体像を言うと、覚えることは3つだけです。
- 画面は総合・エピソード別・日別・月別の4つ。普段見るのは「日別」と「エピソード別」
- PV(ページビュー)とユニーク(人数)は別物。伸びたか落ちたかはユニークで見る
- グラフは眺めるものではなく、「どの話を直すか」「いつ投稿するか」を決める材料
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KASASAGIの開き方
ユーザページの「小説投稿管理」から対象作品を開き、上部メニューの「アクセス解析」を選ぶとKASASAGIに移動します。作品ごとに独立したページになっていて、URLは kasasagi.hinaproject.com/access/top/ncode/(作品のNコード)/ という形です。
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まず「総合」で全体像をつかむ
開いて最初に表示されるのが「総合」画面です。

見るところは3つあります。
- 本日・昨日の時刻別PV:読者がどの時間帯に読んでいるか。私の作品は毎朝6時に予約投稿しているので、朝6〜9時と昼、夜にも山ができています
- 全期間の累計PVと累計ユニークアクセス:作品の通算成績。デバイス別(アプリ/スマホ/PC)の内訳も出ます
- 日別・月別ページビュー上位:過去にいちばん読まれた日。「なぜその日に跳ねたのか」を思い出せると、伸びる条件が見えてきます
PVとユニークの違い(ここだけは押さえる)
- PV(ページビュー)=ページが開かれた回数。1人が10話読めば10PV
- ユニークアクセス=読みに来た人数。1人が10話読んでも1人
つまりPVは「読まれた量」、ユニークは「読者の数」です。連載の調子を判断するときはユニークを見ます。PVだけ増えてユニークが横ばいなら「同じ読者が深く読んでいる」、両方増えていれば「新しい読者が来ている」と切り分けられます。
あわせて更新タイミングも知っておくと混乱しません。
| 項目 | 反映タイミング |
|---|---|
| PV | 平常時は約10分ごと |
| ユニークアクセス | 約2日遅れ |
直近2日のユニークが少なく見えるのは仕様です。「昨日のユニークがゼロに近い!」と慌てる必要はありません。なお、ログインした状態で自分の作品を開いた分はカウントされない仕組みなので、自分で読み返してもPVは増えません。
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「日別」で連載のコンディションを見る
普段の定点観測に使うのが日別画面です。月単位で日ごとのPVとユニークが並びます。

読み方のポイントは「山と谷の理由を言えるようにする」ことです。
- 更新した日に山ができるのが連載の基本形。山が更新日とずれているなら、ランキングや検索など別の流入が起きています
- 更新を止めると全体がゆるやかに下がる。下がり方の速さが、作品の「待ってくれる読者」の量です
- 前月比が出るので、月単位の伸び縮みは一目で分かります
私の場合、この画面でいちばん役に立ったのは投稿時間の検証でした。毎朝6時投稿にしてから、時刻別の山が朝に安定してできるようになり、日別の谷が減りました。感覚ではなく画面で確認できるので、投稿時間を変えた効果がその週のうちに分かります。
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「エピソード別」で離脱ポイントを探す
改稿の優先順位を決めるのに使うのがエピソード別画面です。日付を選ぶと、その日に各話が何PV読まれたかが出ます。

連載中の作品では、最新話付近が高く、過去話は低くなだらかになるのが普通の形です。見るべきはその「なだらかさ」が崩れている場所です。
- 序盤の数話だけ高くて、その後に崖がある:新規読者がそこで離脱しています。崖の直前の話に原因(中だるみ・説明過多・引きの弱さ)があることが多いです
- 途中の1話だけへこんでいる:その話がブラウザバックの起点。読み返して、次の話への引きを足す候補です
- 過去話が全体に薄く読まれ続けている:新規読者が1話から追いかけてくれているサイン。この状態なら宣伝(ランキング・SNS)の効果が乗りやすい時期です
全話を均等に直す時間はないので、グラフのへこみ=直す優先順位と考えると改稿が具体的になります。
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KASASAGIに「ない」数字:ブクマ・ポイント・感想
意外な落とし穴ですが、ブックマーク数・評価ポイント・感想数はKASASAGIには表示されません。これらはユーザページの小説投稿管理側で確認します。
アクセス解析と評価系の数字は画面が分かれているので、「PVは伸びたのにブクマはどうだったか」を突き合わせようとすると、毎回2つの画面を往復してメモすることになります。複数作品を連載していると、この往復が地味に重くなってきます。
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数字を「次の一手」に変える3つの使い方
画面の見方が分かったら、あとは行動につなげる型を持っておくだけです。私が実際に回している3つを紹介します。
- エピソード別のへこみ→改稿リスト:月に1回エピソード別を見て、へこんでいる話を2〜3話だけ手直しする。全話リライトより先に、離脱が起きている場所だけ塞ぐ
- 時刻別の山→投稿時間の固定:読者が動いている時間の直前に予約投稿を固定する。私は朝6時固定にしてから日別が安定しました
- 跳ねた日→原因のメモ:日別上位に新しい日付が入ったら、その日に何があったか(新話の内容・ランキング入り・SNS)を一言メモする。跳ねる条件が自分のデータで貯まっていきます
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毎日の確認が重くなってきたら(複数作品の人向け)
1作品ならKASASAGIの往復だけで回ります。ただ複数作品を連載していると、「作品ごとにKASASAGIを開く→ブクマとポイントは別画面→昨日の数字はうろ覚え」の繰り返しになり、確認だけで朝の時間が溶けていきます。
私はこれに耐えかねて、複数作品の累計PV・ブクマ・ポイント・感想数を1画面に並べて、毎朝自動で取得するダッシュボードを自作しました。

KASASAGIと公式APIからデータを取り、この記事で書いた「エピソード別PV」「曜日別の平均」「ブクマ・ポイントの日次推移」まで1画面で見られます。データは自分のPCの中だけに保存され、月額もかかりません。導入手順込みでnoteで公開しています(¥980・Mac/Windows対応)。
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今日からの見方チェックリスト
- PVとユニークの違いを押さえた(調子はユニークで判断)
- ユニークは2日遅れで反映されると知った(直近2日は慌てない)
- 日別で「山と谷の理由」を1つ言えるか確認した
- エピソード別で「へこんでいる話」を探した(そこが改稿の優先順位)
- 跳ねた日の原因をメモする場所を決めた
KASASAGIは全作家が無料で使える割に、開き方と見方を解説した情報が少ないツールです。グラフを「眺める」から「次の一手を決める」に変えるだけで、同じ連載でも打ち手の精度が変わってきます。
なお、なろう以外のサイトにも投稿している方は、AI生成作品の主要5サイト投稿ルール比較もあわせてどうぞ。